ソラ体験記No.4|西村隆ノ介
2022.04.25
(以下全文、西村隆ノ介さんによる寄稿です)
よく行く街の普段入りこまない裏道。
赤い煉瓦の建物に白い鳥のフラッグがパタパタしていた。
建物の脇にソラへと続く階段がある。
たくさんの植物とちょこんと置かれた看板。そこにも鳥が羽ばたいていて、入る前から「ああ、ここはきっと愛らしい場所なんだろうな」と、こわばっていた気持ちが和らぐ。
扉をぐっと開けると、思わず元気よく挨拶をしたくなるような空間が広がっていた。
木と白で統一されて、すうっと光の入る空間、本がたくさんあって、笑顔で立つ店主の舘山さん。なんて気持ちのいい場所なんだろう。
ここでのんびりお茶を飲みながら読書をしたくなってしまった。
軽くお話して緊張をほぐしていただいて、施術内容をお聞きする。
今回体験するのはフェイシャルトリートメント。
丁寧にゆっくりと、そして笑顔で話してくださるおかげでひとつずつ頭に落とし込んでいくことができた。
施術前の着替えの際、チェストの上にちょこんとお花が生けてあるのに気付いた。
こんなに細かなところまで、気持ちよく過ごすための気遣いがあることに感動する。
まずはフットバスから。
心地よい温度に触れると、一気に気持ちがほぐれていく。
「ブランケットの中におなかを温めるさくらんぼの種のカイロがありますからね」
初めて聞くものにワクワク感が高まる。
小豆のカイロは家でも使っているけれど、さくらんぼの種もおへそからじんわりと内側まで温めてくれる。眠気がすこしずつおじゃましますと入ってくるのを感じる。
施術台に横になり、クレンジングから始まる。
そのあとのマッサージは顔だけでなくデコルテまで。
肌をとっても丁寧に扱っていただいている。自分でもそれなりに丁寧にしているつもりだったけれど、まったく別の感覚。
この感覚だけでも肌が深呼吸しているのがわかる。普段のケアは、実はしっかりと呼吸させてあげられてなかったのかもしれない。
大好きな小松陽子さんのピアノがBGMとして流れ、顔まわり、おなかと心地よさに包まれる。
「あぁ、幸せだな」
ふと声に出てしまったのではないかと思った。
肌を丁寧に、大切に、宝物のように扱う時間。
その心地よさも、肌への影響も知っているのに、日々の忙しさに追いかけられているとどうにも疎かにしがち。
自分をリセットするためにも定期的に取り入れていこう。
その時間は、いつのまにか忘れてしまっていたものたちをきっと思い出させてくれるだろう。
美肌室ソラでの体験は日々を大切に過ごしていくためのきっかけをつくってくれた。
また息が詰まりそうになったら訪れて、舘山さんとお話したいなと思う。
【 にしむー / 西村隆ノ介 】
フルーツサンドをつくる人。 #炙りフルサン
スタイリング、間借りでのポップアップ、執筆、グラフィックデザイン、モデル活動、イベント企画など。
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