窪美澄 著「アニバーサリー」を読んで。
2016.03.04
窪美澄 著「アニバーサリー」を、読了。
ソラにトリートメントにいらしてくださいましたご縁をきっかけに、
その著書に心惹かれて久しぶりに書店まで足を運びました。
裏表紙に書かれた文字に目を奪われて、迷わず手にした一冊です。
あの日、あの震災が、二人を結びつけたー。
食べること、働くこと。
子供を産み、育てること。
世代の違う二人の物語を丁寧に紡ぎつつ、
時代とともに変わりゆく女性たちの生を凝視した懇親の長編小説。
もうあれから5年が過ぎるのですね。
長いようで、過ぎてみると矢のようにも感じられ
年を重ねて身体が変化していることも
そろそろ自覚しないといけません。
ひとは、結局ひとりだということも、
決してひとりでは生きられないということも
同じくらいに重要で。
同じ日は、もう二度と来ないということを
改めて思い出せるのが、
“アニバーサリー”の価値だと感じることができました。