「推し、燃ゆ」
2021.02.15
芥川賞受賞作、宇佐見りん「推し、燃ゆ」を読みました。
選評も読めるので文藝春秋にて
置く間もなく一気に読み進めるぐらいに引き込まれる力があり、
まるで体外離脱したようにあかりの気分に浸ります。
推す、という行為やその心理をすこし分かったような気がし
思春期の生きづらさを、遠い昔に思い出しました。
いまだってそんなに広くはないけれど
あの頃の自分は、家と学校がすべてだったから
今思えば、なんて小さな世界で生きていたんだろうと苦笑いしたくなる
ひとと違うのは当然だし、比べることに意味なんて無いのにね。
あの時、何をあんなに守っていたんだろうと
振り返る自分があってよかったと思えました。
どんな感情も、生きてこそだと思える一冊。