手紙で伝わるもの。
2017.06.04
ことしから、月替わりの詩のカードをお届けしています。
カルテにご記入いただきました折、
DMでのご案内を選んでくださいましたみなさまへ
月に一度のお手紙で、ソラの近況をお伝えしています。
制作は、ヒロイヨミ社 山元伸子さん。
詩や歌を選んでくださって
そのことばに似合う紙やインクで一枚一枚刷るところまで。
6月は、尾形亀之助作「雨降り」より。
青空文庫に、尾形亀之助のことを説明している文章を見つけました。
42年の一生は、1900年にはじまります。
詩人は宮城県大河原町の金持の家に生まれ、定職を持つことなく実家からの仕送りで生活をするが、結婚と離婚を繰り返し、晩年には実家が没落して貧困と病に苦しんだ。餓死自殺願望を持ち、行き倒れて死ぬが、それは自殺だったという説もあるらしい。このようにまとめてしまうとすごい生涯だが、当人にとっては自分らしく生きた42年の日々なのだ。と、詩から感じられる。ような気がする。。。
そして、もう一篇。
(ヒロイヨミ社 山元伸子さん が編纂された「白の詩集」のうつくしい詩を)
尾形亀之助 「白い手」
うとうと と
眠りに落ちそうな
昼――
私のネクタイピンを
そつとぬかうとするのはどなたの手です
どうしたことかすつかり疲れてしまつて
首があがらないほどです
ね
レモンの汁を少し部屋にはじいて下さい