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映画「わたしは、幸福」より。

2017.12.23

映画宣伝プロデューサー竹内伸治さんが、

ことしもっともプリミティブに感動したという

映画「わたしは、幸福(フェリシテ)」を、観てまいりました。

渋谷は、ヒューマントラストシネマで公開中

 

はじめてのアフリカ映画。

はじめて目にするコンゴ民主共和国(首都キンシャサ)。

 

お金だけがすべて。だからタフに生きてきた。そんなフェリシテが見つける幸福とは?

コンゴ民主共和国の首都キンシャサ。この街は優しいだけじゃ生きていけない。バーで歌いながら、女手ひとつで息子を育てている歌手フェリシテ。その名前はフランス語で“幸福”の意味。人生は彼女に優しくないけれど、歌うときだけ彼女は輝く。そんな彼女に気があるのは、バーの常連のタブーだ。ある日、フェリシテが目を覚ますと直したばかりの冷蔵庫が壊れていた。同じ日、一人息子サモが交通事故で重傷を負う。連絡を受け病院に急ぐが、医者は彼女に告げる。前払いでないと手術はできない。手術代を集めるため、フェリシテは、親族や別れた夫、以前お金を貸した男女、最後には見ず知らずの金持ちのボスを訪ねるのだった。誇り高く、自分を折ることができない彼女の中で何かが壊れていく。絶望から歌さえ歌えなくなるフェリシテ。夜の森を彷徨うフェリシテが見つける幸福とは . . .

 

アフリカの、コンゴ民主共和国の首都だというキンシャサは

小石転がる砂ぼこりが舞う道を縦横無尽に行きかう車とひとでごった返し

沿道には露店が立ち並びます。

公用語のフランス語をはじめ、複数の言語が飛び交い、

複数の民族や宗教が混在する地域。

 

ひとびとの生活は、比較すると厳しいとしか言いようがないけれど

その中で、幸福というなまえを持つ主人公フェリシテのタフさが際立っていた。

 

前払いでなければ開放骨折に倒れる息子の手術がされないという危機にも

あらゆる手段を使ってお金を用意しようとするシングルマザー。

なのに、両足で立つことができなくなってしまうなんて

 

後半、フェリシテを囲むひとびとの表情がゆるやかにほぐれていく

 

その気持ちを声に出しているわけじゃないのに

眺めていた私は、たしかに幸福な気分を味わえたのでした。