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「未曾有の事態に考えたこと」

2020.07.03

上野千鶴子×鈴木涼美 往復書簡スタートを知り、手に取りました小説幻冬7月号。

期せずして、特集「未曾有の事態に考えたこと」東山彰良の文に触れ

胸のすくような読後を得られて歓んでいる。

 

雑誌だからこそ、これまで選んでこなかった作家との出会いができました。

いい言葉との出会いは、ひととの出会いにも勝るとも劣らないと感じます

 

撮り下ろされたいくつかの記録

映画館の入り口に設置された額に、ポスターが一枚も飾られていなかったり

昼間、新橋のSL広場にいるのが二羽の鳩だけ、という異様な光景に挟まれた

その特集はまさにことしならでは。

「未曾有の事態に考えたこと」は、きっといまこの時点でもひとりひとりに思い当たることがあるでしょう

 

―この厄災は篩(ふるい)のようなものだ。我々が必要だと思っていた多くのことが、じつはそれほど必要ではなかったと教えてくれる。この篩にかけられてもまだしぶとく残っていくもの、とどのつまり、それこそが私たちの人生の本質なのではないだろうか。