自らが紡ぎ出した意味の網の中で生きる。
2020.10.06
いま手に取っているのは「急に具合が悪くなる」
哲学者 宮野真生子/人類学者 磯野真穂の往復書簡をまとめた書籍です。
あたらしい企画の打ち合わせでのこと、お互いが読んだ本を紹介し合うなかで
読んでみたいと気になったもの。
もし、あなたが重病に罹り、残り僅かの命と言われたら、どのように死と向き合い、人生を歩みますか?もし、あなたが死に向き合う人と出会ったら、あなたはその人と何を語り、どんな関係を築きますか?がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が、死と生、別れと出会い、そして出会いを新たな始まりに変えることを巡り、20年の学問キャリアと互いの人生を賭けて交わした20通の往復書簡。
ひとは経験したことしかわからないので、
目の前に死が近づいている自分が果たしてどんな態度をとるのか
気が遠くなるようだったけれど
死は確実にあることだから、やはりどんどん読みました。
「人は自らが紡ぎ出した意味の網の中で生きる動物である。(文化人類学者クリフォード・ギアツ 1926-2006)」
おふたりの見識溢れる生命の言葉を理解するには、
まだ読み込みが足りないけれど
いくつか心に響く言葉があって
この本に出合えてよかった。