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「夏物語」

2021.03.12

川上未映子著「夏物語」を読みました。

2020年本屋大賞にノミネートされているので、読まれた方も多いでしょう

 

―大阪の下町に生まれ育ち、東京で小説家として生きる38歳の夏子には「自分の子どもに会いたい」という願いが芽生えつつあった。パートナーなしの出産の方法を探るうち、精子提供で生まれ、本当の父を捜す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言い、子どもを願うことの残酷さを夏子に対して問いかける。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか

 

翻訳され、海外にも多くの読者を持つ作品は、

先日、ナタリーポートマンさんと著者との対談がインスタグラムに投稿されていて

なかなかしんどいテーマでしたが、手に取ることにしたのでした

 

わたしたち夫婦には、子どもはありません。

子どもにまつわる経験は、自分が子どもだったこと以外無いので

ここに書かれている心理は、すべて想像の域を超えることはありません。

 

葛藤を乗り越えて、自分の子どもと向き合おうとする夏子を通して

不妊治療のこと、精子提供で生まれた子どもやその親のこと、

これまで知ろうとしなかった世界を、ほんのすこし垣間見ることができました。

 

どんな人生も自分の人生。

ほかの誰も代わってやれない、自分だけの一生をいく