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手紙を書くこと。

2013.08.11 Sunday

「文豪たちの手紙の奥義(中川越著)」には、

まるで わたしでも

このような心を動かす力のあるものが書けるにちがいないと

思い込ませるものがありました。

 

そのころは

いまのように電話がすべての家庭にありませんし

ましてやインターネットは 影も形もございません。

離れて暮す相手との 唯一の交流は

手紙だったのです。

 

なかでも あー真似したいなと思ったものをここに。

・・・・・

(林芙美子から川端康成へ送った手紙。昭和9年5月4日付)

疲れてへとへとになって、

ぼんやりしておりました折

身にあまるおたより戴き、

しばらく涙が出ました。

同じ日 横光さまからも散文家の日記について

心愉しかったと云うおたより戴き、

あとにもさきにも孤の様なことないので、

一日、その二通の手紙を袂にいれてみたり、

ふところに入れてみたりして落ち着きませんでした。

毎日の心の苦しみが、

なぐさめられたようでございました。

女だからと思い、

人一倍自分をぶちあてるように、

日夜はげんでおりますが、

どうもへばってしまいそうです。

・・・・・

横光さまとは、川端康成とともに新感覚派と呼ばれた気鋭の小説家、横光利一。

「散文家の日記」は、芙美子がこの年に出した本。

芙美子は26歳で「放浪記」がベストセラーになってから、

47歳に心臓麻痺で急逝するまでに、4万枚の原稿を書き上げたと言われています。

きっと、この手紙を書いていたときも、

相当に疲れていたのでしょう。

いまもうこの世界に居ない方のことは、

想像するしかありません。

 

ただ こうして、自分の人格を隠そうとせず素直な言葉で

綴る手紙を こころからいいなと憧れます。

 

 

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