ちょっといい話。
2014.05.23
先日、昼食を
山の上ホテル〝コーヒーパーラー・ヒルトップ〟で
いただいたときのこと。
近くのテーブルでお茶をたのしむ
初老のおふたり連れの会話を、
聞くともなしに聞いておりました。
ご婦人は、一日に3つ、ひとに親切にすることを日課に
されているのだそう。
「親切」とは、
落ちたモノを拾って差し上げるとか。
目上の方へ席を譲るとか。
聴こえてきたその「親切」なら、
わたしも、一度くらいはしたことがあるかなと
思えるような。
ただ、ある日の〝親切〟はすこし違っていました。
目的地へ行くためにある橋を渡ろうとしていたら、
欄干をまたぐようにして
いまにも落ちるように見える初老の白人男性がひとり。
とっさに口から出た言葉が、
「May I help you?」。
・・・少しの沈黙の後
その場でふたり、こらえきれずに吹きだしてしまったそう。
英語が出来ないから、
どうしてそんなことをしているのかとか、
何があったのかとか
その訳を聞くことができなくてと
笑いながら相手の方へおはなしされていました。
もしかしたら、死のうと想っていたそのひとに
(お手伝いしましょうか?)って、
確かにおかしいですね。
でも、なんだかとても印象に残ったエピソードでした。
喫茶店でも、
ホテルのロビーでも、
駅のホームでも
いろんな会話が生まれています。
ほんのときどき、ほろっとするから
ひとり歩きもいいなと思いました。
写真は、山の上ホテルのサイトより