ソラの
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アンデルセンをもう一度。

2014.07.18

アンデルセンの童話と聞いて、

何を想い出されるでしょう。

 

先日のサニーボーイブックスで、

石津ちひろ 文「アンデルセンの3つの愛の物語」を

見つけて、久しぶりに読み直しています。

原作 H.C.アンデルセン。

 

「おやゆび姫」 スドウビウ

「人魚姫」 網中いづる

「マッチ売りの少女」 植田真

 

3人のイラストレーターさんが、

物語ごとに参加されていました。

絵本のように、

文は読みやすくやさしい表現で

書かれています。

 

原作者のアンデルセンは、

1800年代初頭に、デンマークに生まれました。

生涯独身だったそう。

それでも、いくつか恋をして、

いまも遺るこうした名作を生み出してくれたんですね。

 

わたしは、「マッチ売りの少女」が好きでした。

好きと言っても、

小さな女の子がたったひとりで凍え死んでいくことを

喜んでいるわけではありません。

 

その頃、1800年の初頭は、入浴などの習慣が無く、

衛生状態もいまとは全く違うものでした。

治療法も確立されていなかったため、

ペストなどの流行病で多くの人々が亡くなりました。

栄養状態の悪い市民層は、いまでは完治する病ですら

治癒せずにそのまま亡くなることが多かったのです。

 

だから、この少女のような境遇で暮らす子どもたちも、

めずらしくなかったのでしょう。

せめて、亡くなるそのときに、

束の間の夢を見ていたと想えることが

ひとびとの慰みになったのだろうと想像しています。

 

その昔に生きていた先人たちがあってこそ、

いまの私たちが生まれているから。

 

連綿と続く生命の連鎖に、感謝する朝。

 

こちらは古本なので、

もしかしたら、なかなか出会う機会がないかもしれません。

お読みになりたい方は、遠慮なくご連絡くださいませ。

20140718