できることを一生懸命に。
2015.12.27
年の瀬に
行く年やくる年のことをぼんやりと想うとき
この言葉で、すこし元気になれました。
篠田桃紅著「100歳の力」にあった、
尊敬してやまないという葛飾北斎のことばをここに。
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私は六歳の頃から、ものの姿を絵に写してきた。
五十歳の頃からは随分たくさんの絵や本を出したが、
よく考えてみると、七十歳までに描いたものには、ろくな絵はない。
七十三になってどうやら、鳥やけだものや、
虫や魚の本当の形とか、
草木の生きている姿とかがわかってきた。
だから、八十歳になるとずっと進歩し、九十歳になったらいっそう奥まで見極めることができ、
百歳になれば思い通りに描けるだろうし、
百十歳になったらどんなものも生きているように描けるようになろう。
どうぞ、長生きされて、この私の言葉が嘘でないことを確かめていただきたいものである。
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かの孔子も、自らが生きた70までのことしか言葉にしていないというのに、
このひとは、なんて勢いがあるのでしょう。
死を想起しながら、いまを慈しむことも大切だと思うけど、
自分がやれることを懸命にできるって
かっこいいな。