「ルーシーはダイヤモンドを抱いて夜の空」
2016.03.18
いま読んでいる「ルーシーの膝 人類進化のシナリオ」は、
奇跡的にほぼ完全な状態で人骨が発見された300万年前の女性(ルーシー)の話。
共同発見者である著者が
ルーシーが生きた時代を再現し、
大きな気候変動による人類進化のシナリオを提唱しつつ
人類史のヒロイン、ルーシーがどんな生涯を送ったのか
ヒトのルーツを探る壮大な物語でございます。
その名前は、
ビートルズの「ルーシーはダイヤモンドを抱いて夜の空」という歌の
歌詞から来ているという。
発見したアファール国際研究調査隊はキャンプ地に
その歌のカセットテープをもってきていて
発見したばかりの小さな骨片にニックネームをつけたのでした。
ルーシーは、身長1メートル程度の20歳女性。
二足直立歩行もしたが、樹上での生活と併用しつつ
その小さくて華奢な身体で生きていた。
ただその骨格が証明していることに、
ルーシーはいまの私たちのようには話せなかった。
おそらくその仲間たちと、
叫び声や声の抑揚と変調、身ぶりなどのよる方法で
コミュニケーションし、時には愛を語ったのでしょう。
はるか昔、300万年前に生きたひとりの女性は
私たちに何を語りかけているのでしょう。
ルーシーが眺めた太陽と月は、
今日もこの星を照らしてくれる。