鳥の歌を詠むひと。
2016.04.05
このところ、長編小説や随筆を読む力が出ず
ぱらぱらと詩や短歌を目で追うことが多くなりました。
傍には、山田航編著「桜前線開架宣言」。
小原奈実という、1991年東京生まれの歌人に心を奪われています。
「鳥」をモチーフにした歌が多く
何かの象徴としてではなく、純粋に生物としての鳥が大好きだそう。
まるで映像を見ているような描写が心地よく、
すっきりとして、甘ったるいところがないのがいい。
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カーテンに鳥の影はやし速かりしのちつくづくと白きカーテン
鳥去りて花粉散りたる花の芯 ながく呼吸をととのえてゐる
その羽に天ひるがえし身に享くる時間せまくはなきかつばめよ
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ソラには、いつも白い鳩がはばたいているから
大空を自由にはばたく鳥へのあこがれ、かな。