三岸節子の赤い花。
2016.04.07
画家 三岸節子の「赤い花」を観に行ってまいりました。
先日より眺めている雑誌“つるとはな”に動かされて
銀座の高輪画廊では、三岸節子、三岸黄太郎の作品展が開催されています。
雑誌(印刷)で眺める色合いと、本画の違いをまざまざと観て
絵の具の量や質感の面白さ
微妙な色の変化やタッチ
正面からや、やや離れた位置からと
作品を観るたのしさを味わうことができました。
生誕110周年記念展のパンフレットを求めることができたので、
中に印象的だったことばをここに。
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ただ、美しい花を、あるがままにうつしとるのでは、花のもつ不思議さも、
生命も、画面に見出すことは困難でしょう。
いかほどの迫真の技術を駆使しえても、ほんものの、一茎の花に劣りましょう。
花よりもいっそう花らしい、花の生命を生まなくては、花の実体をつかんで、
画面に定着しなければ、花の作品は生まれません。
つまり私の描きたいと念願するところの花は、私じしんのみた、感じた、表現した、
私の分身の花です。
この花に永遠を封じ込めたいのです。
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生誕110周年記念 三岸節子展の絵葉書より、「花」。