「かなわない」。
2016.05.12
植本一子著「かなわない」を、読了。
この本について、とてもよく解説されているサイトがありましたので、
一部抜粋いたします。
・・・・・
写真家の植本一子氏が、
夫である24歳年上のラッパー・ECDの毎月の収入16万5,000円で
家庭を切り盛りしながら、家事や娘2人(当時2歳と0歳)の子育ての日々を綴ったブログ
「働けECD」を書籍化した『働けECD わたしの育児混沌記』(ミュージック・マガジン)。
家事に追われ、早朝にラップで起こされ、震災や原発の恐怖におびえながらも
懸命に生きる石田家の毎日を、植本氏が妻、そして母として切り取った子育て日記だ。
同書から5年。
その間における、育児への葛藤、世間的常識の中で感じる生きづらさ、
家族とは母とは何か、新しい恋愛との出会いなどを書き綴った冊子が
昨年自費出版され、
このたび、それらに書きおろしを加えた単行本『かなわない』(タバブックス)が刊行。
・・・・・
およそ5年におよぶ日記と、散文から構成されたこの本は、
CANTUS太田美帆さんとのランチで聞いたことをきっかけに、手に取りました。
きっと、自分から選ぶことはなかったでしょう。
ただ、時にはこうして、薦められて読む本との出会いもいいものです。
読み進めていく中で、ページをめくるのが辛くなることもしばしばありました。
どうしてここまでさらけ出せるんだろうと、何度も感じながら
ひとはどこかで、好く見られたいと願っているものです。
異性や、周りのひとからはできれば嫌われたくないもの
でもこの本には、それが無い(ような気がする)。
とことん正直で
壁に当たって砕けそうになっている自分も
独りよがりな自分も
邪道を行く自分も
日記にそのまま書いてあって。
読むことに体力が必要な本でした。
でも、読み終わったとき、風が抜けていったような気がします。
“かなわない”ひとに出会えた喜びが、いくつも書いてありました。