ひたすら詩人になりたいと願ったひと、ヘッセ。
2017.03.26
ソラには本棚があって、
本を眺めながら、好きな物語や作家など
なんでもとりとめなくおしゃべりするのが楽しみです。
昨日は、ドイツ文学を学んできたというお客さま。
ミヒャエル・エンデ作「モモ」や、ヘルマンヘッセの詩について…
学生時代にした読書を思い出し、
懐かしい気持ちになっていました。
ヘルマン・ヘッセ。
ひたすら詩人になりたいと願ってノーベル文学賞に輝いた詩人。
(1877-1962)ドイツの抒情詩人・小説家。南独カルプの牧師の家庭に生れ、神学校に進むが、「詩人になるか、でなければ、何にもなりたくない」と脱走、職を転々の後、書店員となり、1904年の『郷愁』の成功で作家生活に入る。両大戦時には、非戦論者として苦境に立ったが、スイス国籍を得、在住、人間の精神の幸福を問う作品を著し続けた。1946年ノーベル文学賞受賞。
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ヘルマン・ヘッセ詩 高橋健二訳
「書物」
この世のあらゆる書物も おまえに幸福をもたらしはしない。
だが書物はひそかに おまえをおまえ自身の中に 立ち帰らせる。
おまえ自身の中に、 おまえの必要とする 一切がある。
太陽も、 星も、 月も。
おまえのたずねた光は
おまえ自身の中に 宿っているのだから。
おまえが長い間 万巻の本の中に求めた知恵は
今どのページからも 光っている、
それは おまえのものなのだから
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