空には、満天の星が瞬いている。

それをはじめて知ったのは、

いまから30年くらい前

祖父にくっついて行った中国は敦煌への旅でした。

 

いつ到着するのかもわからない

ただただ延々にガタガタとバスに揺られていたときに

ふと窓の外を見た。

 

明かりひとつない真っ暗闇の世界には、

小さな白く輝く点々がいくつも無数に散らばってます。

最初、それがなんだかわかりませんでした。

だんだん目が慣れてきて

ああ、星なんだと分かったのです。

 

いつも見ていた夜空の星は、

宇宙の星のほんの一部でしかないことを

このとき初めて知りました。

 

見えているのは、ほんの一部で

見えていないのがどれほど大きなことなのか