「逢ひ見ての後の心にくらぶれば昔はものを思わざりけり」
2018.07.05
逢ひ見ての後の心にくらぶれば昔はものを思わざりけり
権中納言敦忠(43番)
七夕が近くなると思い出す歌のひとつです。
まあ、偉ぶってひとつですなんて言っていますが、
本棚にあるものから、七夕らしいなと思って
懐かしい気持ちになったというのがほんとうです。
歌意は、
恋しいひととついに逢瀬を遂げたあとの切ない気持ちに比べたら、
以前のもの想いなどは、無きに等しいものだったんだなあ…とありました。
この時代の恋人たちは、
どんな時間を過ごしていたのでしょう
詠む歌で心を伝え
あとは、ひたすら待ったいたのか
このごろは、待つという辛抱がうんと減ったような気がします。
待ち合わせ場所の決め方も、その時間も成り行き次第でどんどん変わる
スマホは暮らしを変えました。
果たしてひとは、その変化についていけてるのでしょうか
案外、ひとの気持ちはこのときのままでいるのかも
もうすぐ七夕、恋や夢を抱えてたころを思い出す。