「こんな夜更けにバナナかよ」
2018.12.10
大泉洋主演の映画が公開されるのを前に、ノベライズ本を読みました。
実話をもとに描かれています。
鹿野靖明、2002年に拡張型心筋症の不整脈のために42歳でこの世を去る。
筋ジストロフィーを患いつつも、鹿ボラと呼ばれるボランティアを自ら集め
ボランティアたちに介助を教えながらも綱渡りのような自立生活を続けたひと。
与えられた身体から、その心は引っ越せないから
一生そこから逃げ出せない。
たとえ自由に動かせなくても、思い通りにいかなくても
その身体で生きるしかない。
ー「健常者が生きるのも、大変」
鹿野が歌うように言う。これまでものすごい数のボランティアと接してきた鹿野は、その人数と同じだけの悩みと接してきた。障害があっても、障害がなくても、悩みはある。その悩みが世の中から見て、小さくても大きくても、その当人にとっては大問題だ。そのことを鹿野は良く知っていた。だから、田中はボランティアで通っている間、鹿野に些細な悩みなどを打ち明けたりもしたけれど、鹿野は決して田中の悩みを馬鹿にしたりしなかった。自分の方が大変なのに頑張っているんだぞ、などど説教すつこともなかった。
「お前何がしたいんだよ。何が大事だ。何が大事なんだ」
映画は、12月28日(金)に公開されます。観る。
