レーモン・クノー「文体練習」より。
2014.02.10
「地下鉄のザジ」でその名を知られる
20世紀のフランス文学に革命を起こしたレーモン・クノー。
この「文体練習」は、
他愛もないひとつの出来事が、
99通りものバリエーションによって
書き分けられた断章から成っています。
装丁を、仲條正義さんがされていて
「資生堂 花椿」の洗練された世界に沿った
凛としたレイアウトや色使いが素晴らしい本。
こうして書いていると、
自分の書いたものを読んで下さった方に
ときにはほっと出来たり
ときどきふーっと息をつけたり
なにかほんの少し、切り替わったり
そんなことが出来たらいいなと思うようになりました。
ことばは、
その使い方で伝わり方が変わります。
99通りの表現方法を
自由自在に操ることは難しいけれど
後味のすーっとしたものを
いつか書けるように。