手紙、いいな。
2014.02.20
いまだに、この歳になっても
母から届く荷物は、やっぱりうれしい。
そこに、小さなメモがあると
そそくさと引き出しにしまうくらいに。
わたしにとって、このメモは、
手紙の良さを教えてくれる先生。
かの川端康成は、『書簡の書き方』という小文の中で、
・・・・・
書簡文は、簡潔で、
しかも親愛の情がこもっていなければならない。
その上に多少の面白みを加えることによって、
相手を感動させるようなものこそ
望ましいのである。
・・・・・
うーん、難易度高いです。
意地を張らず、
こころに添わせて書かれたと思える
林芙美子から川端康成へ出された書簡を、ここに。
・・・・・
疲れてへとへとになって、
ぼんやりとしておりました折 身にあまるおたより戴き、
しばらく涙が出ました。
(中略)
毎日の心の苦しみが、
なぐさめられたようでございました。
女だからと思い、
人一倍自分をぶちあてるように、
日夜はげんでおりますが、
どうもへばってしまいそうです。
昭和9年5月4日付
・・・・・
ひとりで居るように見えていても、
きっと、ひとりじゃない…って、思えた手紙。
(写真はネットより)