岡潔著「春風夏雨」より。
2014.10.02
昭和45年に発行された数学者・岡潔著「春風夏雨」を
読んでいます。
わたしには難解で、
書かれている文章を一度くらい読んだだけでは
すこしも理解できません。
ただ、その中にふと気になる
印象的な一節に出会えると
こうしてまたもう一度読むのです。
冒頭の章、「生命」に書かれた一節を。
・・・・・
人の音曲の中心はその人固有のメロディーで、
これを保護するために
周りをハーモニーで包んでいると思われる。
そんなデリケートなものなのだから、
たえず不調和音を受け取っていると、
固有のメロディーはこわされてしまう。
(中略)
生命というのは、
ひっきょうメロディーにほかならない。
・・・・・
そのひと固有のメロディーを、
自分はこれだと理解るのに
いったいどれほどかかるのでしょう。
ただ、それを探し出せたらいいなと
いま、そう思っています。
写真はネットより。水の滴り。