ソラの
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東京都庭園美術館へ。

2014.12.26

3年の補修期間を経て

リニューアルオープンされた東京都庭園美術館へ参りました。

まずは、その館内をゆったりと観つつ、内藤礼「信の感情」をたのしみます。

 

匠の技によって、

積年の塵や埃がきれいさっぱり掃われて

その麗しい技巧を一層に輝かせる空間。

 

シャンデリアや、ドアノブひとつひとつ、

しつらえられたカーテンやタッセル等

ステンドグラスや、はめ込まれた板ガラス、

丁寧に敷き詰められたタイルや床板に至るまで、

あらゆるところに繊細な仕事が施されています。

 

その中で、

まるで精霊のようにたたずむ「ひと」たち。

内藤礼という芸術家を、

ここではじめて知りました。

 

新館の作品を目にしたとき、

わたしは自分の目がいよいよ悪くなったと思ったものです。

大きなキャンバスが、部屋の中にいくつか展示されているのですが、

線も色も見当たらず、

とにかく一面が白、もしくは白に近い色ばかりなのでした。

 

なんども瞬きをして、

いま目の前に見えている作品に、

なにか描いてあるものは無いかと

離れたり近づいたりしてみると

うっすらと色の気配が感じられるようになりました。

でも、それだけです。

 

白くて、ほんのりとひと肌のような色の気配のあるキャンバス。

白い部屋から出て、

本館のあちこちにいる「ひと」を眺める巡回が

冬のいい時間でございました。

 

写真は、東京都庭園美術館のサイトより。

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