心地よい文のある、「海月書林」
2015.01.16
海月書林 市川慎子さん。
去年発行されていた雑誌CREA「おいしい読書」号の
寄稿文を読んだのがきっかけでした。
「伝説のおんな作家6人の『食』と『人生』」
「昭和の名作家を味わう」中里恒子
のふたつの原稿に、すっかり魅了されて
早速、海月書林へ。
いまは、「いろは5号」を読んでいます。
童画家 鈴木義治さんのこと。
大工だったあるおじいちゃんが遺したたくさんの紙封筒のこと。
桐生への旅の容子などが
静かに語られています。
語り口は、
まるで春の風のように穏やかで
目の前に凪いだ海か
そよそよと揺れる緑が広がるような心地よさ。
何度も、その文に触れ直したくなるようなやさしさです。
本との出会い、
この先いくつあるのでしょう。
この星に暮らしたひとびとの息遣いや想いに
触れてよかったと想えるような本に。
出会えてよかった、海月書林さん。