物語の世界へようこそ。
2016.05.20
歌人の石川美南さん。
トリートメントにいらしてくださいました折、
ご自身の著作をソラに分けてくださいました。
いつもありがとうございます。
石川美南作「離れ島」、「裏島」をぱらぱらと眺めていると、
そのひとつひとつの歌をきっかけにした物語が生まれそう。
そのたった31字の中に、
宇宙よりも広く果てしないイメージが隠れています。
石川美南さんの歌に出会って、
短歌のことをすこし誤解していた自分が恥ずかしくなりました。
百人一首や、「サラダ記念日」しか知らなかったとき
短歌はもっと特別な人たちのものだと感じて、少し距離を置いていたから。
時間が無くて、忙しい気分に占領されそうなときほど
ページをめくって眺めてみる。
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「発車時刻を五分ほど過ぎてをりますが」車掌は語る悲恋の話
旅立つ日 コートの中で温めた小さな鍵を手渡す話
大空に雲が記してゆきたれど 真偽のほどは わからぬ話
石川美南 「離れ島」より
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