翻訳本を読む。
2021.06.06
外国語で執筆されたものは、日本語翻訳を読む。
翻訳者と作家との間に、どんなやり取りがあるのかなんて考えたことがありませんでした。
呉明益「歩道橋の魔術師」を手に取っています。
2018年11月13日に翻訳者 天野健太郎さんの訃報を知った呉明益さんは、
ご自身のFacebookに天野さんを追悼する文章を書かれました。
その文章は関係者によって翻訳され読むことができます。
翻訳者 天野健太郎氏との交流や、その熱意や信頼がひしひしと伝わってくるのです。
http://taitaibooks.blog.jp/archives/13977427.html
―(前略)翻訳者は作家の黒子に過ぎず、どんなにいい訳をつけようが、読者はそれを作家自身の腕によるものとしか思わないと、彼はこぼした。しかも一度失敗すれば、作家ではなく、翻訳者が、非情なマーケットに向き合うことになるのだと。(後略)「僕は君が間違っていたと証明する。人々は、翻訳者を忘れはしない。」-『呉明益さんから、天野健太郎さんに贈られた言葉』より