「フィオナ・タン まなざしの詩学」を観に。
2014.08.14
お客さまからいただいた招待券を持って、
お盆のある日、東京都写真美術館へ出掛けてまいりました。
「フィオナ・タン まなざしの詩学」展。
フィオナ・タン
中国系インドネシア人の父とオーストラリア人の母との間に生まれ、
現在はオランダ・アムステルダムを拠点に活動するアーチスト。
そのドキュメンタリー作品《興味深い時代を生きますように》では、
個人の歴史と政治的な歴史、
移民の動きと文化的な背景が
アイデンティティ観を左右するのかということを
描き出しているという。
(かなり難解な・・・)
まったくこれらの予備知識を持たないで
会場に到着したわたしは、
ほかの観客の動きにつられるように、
偶然にもうひとつのドキュメンタリー作品《影の王国》を観るのでした。
60分のそれは、
たくさんの写真や、ビデオと
フィオナ・タン以外のアーチストやコレクターも入り混じる構成。
・・・・・
「イメージはそれを見る眼なくしては存在し得ない。
ゆえに、鑑賞することは、創造的な行為なのだ。」
・・・・・
という、タンのナレーションが印象的でした。
小説も、絵画も、アート作品などのすべての表現は、
読む者、観る者であるわたしたちが居てこそという。
作品のことを理解できたのかどうか
はなはだ怪しいけれど、
この言葉は、ひとつの小さな勇気になったよう。
これからも、好奇心に任せて
いろんなものを見聞しようと想う朝。
写真は、美術館所蔵の「lift」絵葉書より。