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映画「おみおくりの作法。still life.」

2015.01.29

夫の薦めで、映画「おみおくりの作法」を観て参りました。

東京では、銀座シネスイッチで公開されています。

 

平日の昼間だというのに、ほぼ満席。

観客のほとんどは、中年以上の大人が占めています。

 

静かにその映画がはじまります。

訪れたことの無い異国、イギリスの街並みや車窓から眺める景色。

やや雲の多い、淡いグレーがかった空と深い緑が印象的。

夕食は、ひとり自宅で、トースト一枚とツナ缶にリンゴで済ませて

アルバムの整理にいそしむ主人公。

 

主人公は、妻子なくひとりで暮らす44歳の公務員 ジョン・メイ。

22年間ずっと、ひとりきりで亡くなったひとの葬儀を執り行う仕事を続けています。

 

亡くなったひとの家族や友人、知人を探し出すことを決していとわず

丁寧でやや几帳面ともとれるその仕事振りは、ある日、解雇を宣告されて・・・。

 

原題の「Still Life.」が沁みこむようなラストシーンに、心が震えます。

 

誰にでもいつか訪れる死という現実を、

そのときのことを、いつもとは違う視点で観ることができる作品でした。

 

この生命を愛おしみ、

今日一日をたいせつに暮らそうと思います。

(きっと、またすぐ目の前のことで一杯になるけれど)